銭湯アート回顧展ページ

"INSIDEOUT"(2018)

あるとき、閉店後の馴染みの中華そば屋で油を売っていたところ、暖簾が裏返されているにも関わらず数人の客が店に入ろうとする光景を見た。「裏返えされた暖簾が閉店」というサインを元に「あべこべ」を意味する"INSIDEOUT"をテーマとした作品を展示いたします。

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クラブについて

●図案家 フクナガコウジ / KOHJI FUKUNAGA

 

1985年 神奈川県藤沢市生まれ、東京都在住。2010年 武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科テキスタイルデザインコース卒業。2015年 広告制作会社、デザイン事務所勤務を経てフリーランス。現在は、東京を中心に宣伝美術をはじめとするデザイン、企画に従事する他、リトルプレス“SOBA”、“PARA BOOK PRESS”を主宰しブックフェアなどに参加、“LOVE ME AND MISO SOUP.”や“YOU ARE IN HEAVEN.”など、日本の食文化や銭湯を媒介に様々なメディアで作品を制作する。左利き。

#1 TEE CURTAIN "SNAKE"(2018)

豊川浴泉の先代が巳年であったことから外壁に付けられたという巳のレリーフを元に「ゆ」の文字と掛け合わせることで、豊川浴泉の新たなシンボルを作ることを目的とする。銭湯が客を迎え入れるために”着ている”暖簾と、人間が着るTシャツを入れ替えることは、街の社交場である銭湯の在り方を考えるための橋渡しのような行為である。

#2 "YOU ARE IN HEAVEN."(2015)

銭湯は一番身近な天国である。その思いを視覚からストレート入る文字にし、浴場や脱衣所に書いている。2015年から続けている本シリーズには、銭湯に設置する直筆のものとプロダクトに展開し銭湯以外の場所に存在させることを目的とした量産型の活字のものがある。街で見かける落書きのように見せることで、リラックスする空間に瞬間的な緊張感を与え、またその意味を理解したときの安堵による更なるリラックスをもたらすことを狙う。

#3 WHITE ELEPHANT "OTEMOTO"(2018)

ある場所では必要なサービスも本来あるべきではない場所に置かれることにより、存在しているにも関わらずその存在に見向きもされなくなる。銭湯において無用の長物である箸立てを脱衣場に設置し、その「あべこべなおもてなし」から本来の日本の文化を考え、知るためのきっかけを作る。

#4 "WA GIRL & NU GIRL"(2018)

銭湯芸術家・ウエハラヨシハル氏の「わ板・ぬ板」に感銘を受けて制作した、表情で見分ける「わ板・ぬ板」。表裏の女の子に込めた思いは「ぬかる・わかる」(ぬガール・わガール)。半ば強引ではあるが、かつて私がウエハラさんの作品を見て銭湯の別の楽しみ方を教えてもらったように、抜かって知ろうともしなかったことが分かることで新たな楽しみに繋がるということを皆にも体験して欲しいという、アンサー作品である。絵は『お風呂』という漫画も描いている友人の漫画家・小山ゆうじろう氏によるもの。

住所

〒112-0015 東京都文京区目白台1−13−1

電話

03−3941−7856

定休日

月曜、金曜

営業時間

16:00〜23:30